jigen033’s blog

精神障害者も語ってみたい⇒⇒⇒食道がんへの道

我が闘争

8月9日は、予約された診療日だった。事前に採血し、その結果に基づき、進行性のがんの状況が主治医から分かりやすく丁寧に説明されるものとばかり思っていた。また、今後の治療計画を、提示されるものでもあると。診察って、そういうものじゃないだろうか。
しかし、説明とは名ばかりで、入院期間中の薬事療法の経過報告の追認と、次回の診療日の検査(レントゲン撮影)と予約日の確定をすることが目的でしかないものだった。

血液検査の内容は、英数字の並ぶ紙切れ一枚を交付されただけである(彼的には、これで説明責任を果たしたことになるのだろう。)。
松岡修造みたいな熱血漢であってくれとはいわないが、こちらとしては生命の存亡の危機を迎えているのだ。「一緒に頑張ろう!」とか、「全力を尽くす。副作用には即時対応する」とか、嘘でもいいから患者ファースト的な鉄板の激励を予想していたので、思わずのけぞってしまったじゃないか。

なので、入院中通して疼痛を訴えていたのに、鎮静剤の一つや二つ、処方しなかったのは嫌がらせか、という含みを持たせて、今からでも遅くないので痛みを抑制する処方箋を依頼した。何も言わなければ、この残念な(残忍な、か?)主治医は、さっさと席を立ちそうだった。いや、本当に診察などさっさと切り上げたかったに違いない。

本題は、これからだ。質問事項を用意していたので、こちらとしては腰を上げるつもりはなかった。
余命宣告は一年であることを、再度相手の口から誘導させた。厚生労働省の資料では、5年先の生存率は一桁台。10年以上の統計資料はない。
治療計画といったら、主治医と患者が協議するものだろう。その余地がないほど、抗がん剤オンリーで治療を推進することを、断言したぞ。これには末期がんの治療法に選択肢がないという「医学的常識」に基づいて、標準治療マニュアルに沿うという意図が見え見えでうんざりした。
入院は二度と嫌だと主張したら、次回以降は2~3日の入院で済むようにするという。が、これもマニュアル通りであり、会話を続けるほどに苦い金太郎飴を舐めている気がしてきた。

当方が精神障害手帳を所持していることを失念しているのかと思い糺してみたら、知っているよと頷いて見せた。ならば、メンタルヘルスにも配慮が必要ではないか、がんの進行より自殺するほうが先になるかもしれないのだから。

それにしても余生をどう使おう。貯蓄額(借金するつもりなら、それ以上)で、その気になれば何をするにしてもハードルは高くないはず。だけど、頭に浮かぶのは、健康で安泰な私生活を送りたい、とみみっちいこと。世界一周とか酒池肉林とかもっと刺激的な欲望はないものか。でもできれば、異性のパートナーが傍に寄り添ってほしい(めちゃ、ハードルが高くなってしまった。)。

条件なしでお勧めプランがあれば、是非ご教示願います。